銘柄・商品選び(発展)

8資産バランスってどう?
値動きを抑えたい人の「守りの分散」

ここまで"攻め"の話が続いたので、今度はその逆。8資産バランスは、1本で世界中の株・債券・不動産に分散して、値動きをマイルドにする「守り寄り」の選択肢です。大きく増やすことより、ハラハラを減らして淡々と続けたい人に向いています。仕組みと、その代わりに何を手放すのかを整理します。

銘柄・商品選び読了 約6分2026年6月
先に結論

8資産バランスは、株式だけより値動きが穏やかな分散型。1本で完結し、ほったらかしでOK。安心して続けやすい反面、株式100%より値上がりは控えめになりやすいのがトレードオフです。「下落がこわくて続けられないかも」という人の、心強い候補になります。

8資産バランスとは?

8資産バランス型は、その名のとおり8種類の資産に、それぞれ12.5%ずつ均等に分散投資する投資信託です。中身は、世界の「株式」「債券」「不動産(リート)」の組み合わせ。これ1本買うだけで、性質の違う資産にまるごと分散できます。

国内株式先進国株式新興国株式 国内債券先進国債券新興国債券 国内リート先進国リート

ポイントは、値動きの性質が違うものを混ぜていること。株が下がるときに債券がクッションになる、というように、全体の揺れを抑える狙いがあります。しかも配分が崩れても自動で元の比率に調整(リバランスしてくれるので、ほったらかしで大丈夫です。

いいところと、トレードオフ

いいところ

  • 1本で株・債券・不動産に究極の分散
  • 株式100%より値動きが穏やかで続けやすい
  • 自動リバランスで、ほったらかしOK・低コスト

トレードオフ

  • 株式100%より、上昇は控えめになりやすい
  • 債券・リートに魅力を感じない人には中途半端に映ることも
  • 「穏やか」でも、元本割れがないわけではない

連動する投信の例

代表的なのは「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」です(一例です)。信託報酬は年0.143%程度と、バランス型としては低コスト。新NISAでも購入できます。ほかの会社からも似たバランス型が出ています。実際のコストや中身は、購入前に各公式情報でご確認ください。

こんな人に向いています

守りの分散が合いやすい人

  • 資産が大きく下がると、こわくて続けられなくなりそうな人
  • 銘柄や配分をなるべく考えず、1本で完結させたい人
  • 「大きく増やす」より「ハラハラを減らして続ける」を優先したい人

逆に、20代で「多少の値動きは受け入れるから、長い時間を活かして攻めたい」という人は、株式100%のオルカンやS&P500のほうが向いているかもしれません。どちらが正解、ではなく、自分の性格と相談して選ぶのがいちばんです。

私の考え

私自身は、いまは株式中心で運用しています。20代で時間を味方にできるぶん、多少の値動きは受け入れよう、と考えているからです。ただ、バランス型を「中途半端」と切り捨てるのは違うとも思っています。

いちばんもったいないのは、下落に耐えられず、底値でやめてしまうこと。それなら、値動きが穏やかなバランス型で「続けられる」ほうが、結果的に良い場合も十分あります。大事なのは、自分が冷静でいられる範囲を選ぶこと。これは性格しだいで、優劣ではありません。

読むときの注意

  • 特定商品の推奨ではありません。商品名は一例です。「バランス型」でも値動きはあり、元本割れの可能性があります。
  • 穏やか=損しない、ではありません。株式100%より変動が小さい傾向、というだけで、下がるときは下がります。
  • 数字は最新を確認。構成やコストは変わります。投資前に各商品の公式情報をご確認のうえ、ご自身の判断で。