銘柄・商品選び

オルカンとS&P500、
どっちを選べばいい?

口座をつくって、いざ積立をしようとすると、ほとんどの人が同じ場所で立ち止まります。「全世界株(オルカン)と米国株(S&P500)、どっちがいいの?」——初心者がいちばん最初に迷う2大人気の選択肢です。この記事では、それぞれの中身・過去の成績・リスク・コストを並べて、20代のあなたが自分で選べるように整理します。

NISA入門読了 約8分2026年6月
先に結論

どちらも低コストで世界的に人気の、初心者向けの王道です。一般には「迷ったら全世界株(オルカン)」と言われます。世界中に分散できて、考えることが少ないからです。ただ、それぞれの中身を知って納得して選ぶのがいちばん。理由をこの先で見ていきましょう。

そもそも、どちらも「詰め合わせパック」

まず前提から。オルカンもS&P500も、1本買うだけでたくさんの会社にまとめて投資できる詰め合わせパック(インデックス投資信託)です。自分で個別の会社を選ぶ必要はなく、自動でまるごと分散してくれます。違うのは「どの範囲を詰め合わせているか」だけ。ここがすべての差につながります。

全世界株(オルカン)
代表例:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

世界中の株式に、これ1本でまるごと分散。「世界経済の成長をまるごと受け取る」イメージです。

  • 世界約47か国・約3,000銘柄に分散
  • 中身の約6割は米国(残りは世界中)
  • どの国が伸びても自動で乗れる
VS
米国株(S&P500)
代表例:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

米国を代表する大企業500社に集中投資。「世界経済を引っ張る米国に賭ける」イメージです。

  • 米国の主要企業500社に投資
  • Apple・Microsoftなど世界的企業が中心
  • 米国経済が好調なほど伸びやすい

おもしろいのは、オルカンも中身の約6割は米国だということ。つまり両者は「まったくの別物」ではなく、残りの約4割を世界中に分けるかどうかの違い、と考えると分かりやすいです。

違いを、表で並べてみる

言葉だけだと分かりにくいので、ポイントを並べてみます。

全世界株(オルカン)米国株(S&P500)
投資する範囲世界約47か国の株式米国の代表企業500社
米国の比率約6割(残りは世界中に分散)100%(米国のみ)
銘柄数約3,000銘柄500銘柄
過去の平均リターン
※過去約30年・年率・米ドル・配当込み
約8%約10%
値動きのブレ比較的おだやか(分散が効く)やや大きめ(米国に集中)
コスト(信託報酬)年0.1%未満(最低水準)年0.1%前後(同じく低い)
こんな人に迷いたくない/世界に広く分散米国の成長に賭けたい/リターン重視

※リターンは過去の実績で、将来を保証するものではありません。コストは変わることがあるため、最新は各商品の公式情報でご確認ください。

「過去はS&P500が上」をどう読むか

表を見ると、過去のリターンは米国株(S&P500)のほうが高めです。ただ、ここは冷静に。それは「ここ数十年、米国がとても強かった」という過去の結果であって、これからも同じとは限りません。世界の主役がいつまで米国かは、誰にも分かりません。

もうひとつ大事なのが「ブレ」です。1つの国に集中するほど、当たれば大きいけれど、外れたときの下げも大きくなります。全世界に分けておくと、どこかの国が落ち込んでも、別の国が支えてくれる。リターンの高さと値動きの安定は、トレードオフの関係にあります。

「リターンが高い=良い」ではなく、自分が値動きの大きさに耐えられるかもセットで考えるのがコツ。20代は時間を味方にできるぶん、下落も待てる強みがありますが、「夜も気になって眠れない」ほどのリスクは、長く続ける妨げになります。

結局、どっちを選べばいい?

正解は人それぞれですが、タイプ別に整理するとこうなります。

全世界株(オルカン)が向く人

  • 銘柄選びで悩みたくない
  • 世界全体に広く分散したい
  • とにかくほったらかしで続けたい

米国株(S&P500)が向く人

  • これからも米国が中心だと思う
  • 多少のブレは受け入れられる
  • リターンの高さを優先したい

世間では「迷ったらオルカン」というのが定番の答えです。中身の約6割は米国なので「米国の成長もしっかり取り込みつつ、世界にも分散できる」というバランスのよさが理由です。もちろん、両方を組み合わせて持つ人もいます。どれも間違いではありません。

20代のあなたへ

正直にいうと、この2つで「完璧な正解」を探して何か月も悩むのは、いちばんもったいないです。どちらも世界中の人が選んでいる、低コストの優良な定番。多少どちらを選んでも、長い目で見れば大きな失敗にはなりにくい選択肢です。

それより、1本に決めて今日から積立をスタートし、長く続けることのほうが、結果に効いてきます。NISAを使う銘柄は、あとから変えることもできます。まずは決めて、踏み出しましょう。

読むときの注意

  • 特定商品の推奨ではありません。商品名は代表例として挙げたもので、購入を勧めるものではありません。
  • 過去の成績は将来を保証しません。掲載のリターンは過去の実績で、今後の値動きを約束するものではありません。
  • 数字は最新を確認。構成比率やコストは変わります。投資前に各商品の公式情報(目論見書など)をご確認ください。最終判断はご自身で。