NISA入門

なぜ20代こそ、
NISAがいちばん有利なのか

「お金がないから」「知識がないから」と、つい先延ばしにしてしまうNISA。でも20代には、お金にも知識にも替えがたい武器があります。それが時間です。この記事では、なぜ時間がそこまで効くのかを、むずかしい言葉を使わず、数字とイメージで解説します。

運営者(社会人1年目) 更新:2026年6月 読了 約6分

この記事の要点

  • 20代の最大の武器は「時間」。利益が利益を生む複利は、効くまでに長い年月がかかるため、若いほど有利。
  • 同じ毎月3万円でも、始めた年齢が10年ちがうだけで、将来の資産は約2,080万円も変わる。
  • NISAは利益が非課税。本来かかる約20%の税金が引かれない分、複利の足を引っぱられない。
  • ただし元本保証ではない。生活防衛資金を確保し、余裕資金で、長く続けることが前提。

0120代の武器は「時間」、その正体は複利

投資の世界には、こんな有名な言葉があります。「金持ちになる一番確実な方法は、若いうちから始めて長く続けること」。お金の量でも、テクニックでもなく、時間が一番強い、という意味です。

では、なぜ時間がそこまで効くのか。その正体が「複利(ふくり)」というしくみです。これさえ腹落ちすれば、20代でいま始めることの価値が、はっきり見えてきます。

02複利ってなに? 雪だるまで考える

お金の増え方には「単利」と「複利」の2種類があります。単利は、最初に預けたお金にだけ利益がつく増え方。複利は、増えた利益にもさらに利益がつく増え方です。

イメージは雪だるま。小さな雪玉を転がすと、表面についた雪の上に、また新しい雪がつきます。最初は小さくても、転がす距離(=時間)が長いほど、ふくらむスピードはどんどん速くなっていきます。これが複利です。

たとえば100万円を年5%で運用した場合、30年後にどれだけ差がつくか見てみましょう。

単利(利益は増えない)
250万円
毎年5万円ずつ、30年で+150万円
複利(利益が利益を生む)
432万円
利益が雪だるま式に、30年で+332万円

同じ元手・同じ利回りなのに、最後は180万円以上の差。違いは「利益を再び運用に回したかどうか」だけです。そして、この差は時間が長くなるほど、加速度的に開いていきます。

NISAでよく選ばれる投資信託(オルカンやS&P500など)は、利益が自動で再投資される仕組みのものが多く、ほうっておいても複利が効きます。20代がやることは、難しい売買ではなく「長く持ち続けること」なんです。

03時間が長いほど、複利は加速する

ここで、トップページにも出てくるグラフをもう一度見てください。毎月3万円を年5%で積み立てたとき、20歳から始めた人30歳から始めた人の資産が、60歳までにどう開いていくかを表したものです。

毎月3万円を積み立てたら?

年利5%・60歳まで
2030405060歳
20歳スタート(40年)
4,580万円
30歳スタート(30年)
2,500万円

※毎月3万円・年利5%で運用できた場合の試算。手数料・税金は考慮しておらず、将来の成果を保証するものではありません。

30歳スタートの人が追加で多く積み立てたお金は、10年ぶんでたった360万円(毎月3万円×120か月)。それなのに、60歳時点の資産は約2,080万円も少なくなります。差を生んだのはお金の量ではなく、複利が働く時間の長さです。20代の「あと10年早い」は、これだけの価値を持っています。

04NISAだと、その複利がさらに効く

ここまでは「複利」と「時間」の話でした。では、なぜ普通の口座ではなくNISAを使うのか。理由はシンプルで、NISAなら投資で増えた利益がまるごと非課税になるからです。

通常、投資の利益には約20%(正確には20.315%)の税金がかかります。10万円の利益が出ても、約2万円が引かれて手取りは約8万円。ところがNISA口座なら、この税金がゼロ。利益をまるごと、次の運用に回せます。

雪だるまでいえば、課税口座は転がすたびに表面の雪を少し削られるようなもの。NISAは削られないので、雪だるまが大きく育つほど、その差も大きく広がっていきます。長期で複利を効かせる20代と、NISAの相性は抜群というわけです。

2024年からの新NISAでは、非課税で持てる期間が無期限になり、制度そのものも恒久化されました。「いつまでに使い切らなきゃ」と焦る必要がなく、20代がじっくり長期で構える戦略にぴったりです。制度の細かい中身は、別記事の「NISAってそもそも何?」でやさしく解説します。

0520代のもう一つの強み:値下がりを「待てる」

時間が長いことには、複利のほかにもう一つ大きなメリットがあります。それは、値下がりを慌てずに待てることです。

投資先の価格は、短期では上がったり下がったりを繰り返します。もし数年後に使うお金だと、ちょうど下がったタイミングで売るしかなくなるかもしれません。でも20代なら、使うのはずっと先。途中で値下がりしても、回復を待つ時間がたっぷりあります。

さらに、毎月一定額を買い続ける「積立」を続けると、価格が安いときには多く、高いときには少なく買うことになり、買う値段が自然とならされます。淡々と続けられること自体が、若さの強みなのです。

でも、ここだけは押さえて

  • 元本保証ではありません。投資なので、一時的に元のお金を下回ることもあります。「必ず増える」話ではない、という前提を忘れずに。
  • 生活防衛資金が先です。急な出費に備えたお金(目安:生活費の3〜6か月分)を貯めてから、残った余裕資金で始めましょう。
  • 下がっても慌てて売らない。長期前提なら、値下がりは「安く買えるチャンス」。淡々と続けることが、複利を活かす一番のコツです。

06まとめ:今日の千円が、いちばん大きく育つ

20代がもっている「時間」は、あとからお金を足しても買い戻せません。同じ千円でも、いま投資した千円は、複利が働く時間が一番長いぶん、将来いちばん大きく育つ千円になります。

必要なのは、大きな元手でも、難しい知識でもありません。少額でいいから、早く始めて、長く続けること。それだけで、時間という武器を最大限に使えます。次は、その「始め方」を一緒に見ていきましょう。

運営者

23歳・社会人1年目でNISAを始めました。「もっと早く知りたかった」を減らしたくて、当時の自分が読んで動けた言葉でこのサイトを書いています。