NISA入門

NISAって、そもそも何?
いちばんやさしい説明

「なんだか難しそう」「複雑そう」で、ずっと避けてきた——。そんな人ほど読んでほしい記事です。むずかしい言葉はいったん忘れてください。NISAは一言でいえば、税金がタダになる、お得な“箱”。読み終わるころには、つみたて投資枠と成長投資枠の違いまで、すっきり分かっているはずです。

運営者(社会人1年目) 更新:2026年6月 読了 約7分

この記事の要点

  • NISAは投資商品ではなく、税金が非課税になる「制度(箱)」のこと。
  • ふつうは利益に約20%かかる税金が、NISAの箱の中ならゼロになる。
  • 枠は2種類。つみたて投資枠(コツコツ向き)と成長投資枠(自由度高め)。20代はまずつみたて枠だけでも十分。
  • 年間で最大360万円、一生で最大1,800万円まで。非課税の期間は無期限

01NISAは「商品」じゃない。税金がタダになる「箱」

まず一番の誤解をほどきます。「NISAという金融商品」があるわけではありません。NISAは、投資で出た利益にかかる税金がゼロになる制度の名前です。イメージとしては、お金を入れておく「箱」だと思ってください。

同じ投資信託を買うとしても、ふつうの口座(税金がかかる箱)に入れるか、NISA口座(税金ゼロの箱)に入れるかで、手元に残る金額が変わります。何を買うかの前に、どの箱に入れるかの話だと考えると、ぐっとシンプルになります。

ふつうの口座
¥
利益が10万円出たら…
− 約2万円
手取りは約8万円
NISA口座
¥
利益が10万円出たら…
0円
手取りは10万円

02ふつうの口座だと、利益の約2割が引かれる

投資で増えたお金(値上がり益や分配金)には、通常約20%(正確には20.315%)の税金がかかります。上の図のように、10万円の利益が出ても約2万円が引かれ、手元に残るのは約8万円です。

NISAの箱の中なら、この税金がまるごとゼロ。10万円の利益はそのまま10万円として受け取れます。利益が大きくなるほど、そして長く運用するほど、この「引かれない差」はどんどん効いてきます。同じ投資をするなら、使わない手はない制度なんです。

03NISAには2つの「枠」がある

ここがつまずきやすいポイントですが、構えなくて大丈夫です。NISAという箱の中は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの仕切りに分かれているだけ。それぞれ、買えるものと年間の上限がちがいます。

つみたて投資枠
コツコツ派・初心者むけ
年間の上限
120万円(月10万円まで)
買えるもの
国が長期・積立向きに厳選した投資信託など
こんな人に
これから始める人、ほったらかしで続けたい人
成長投資枠
自由度たかめ
年間の上限
240万円
買えるもの
個別株・ETF・投資信託など、幅広く(一部除外あり)
こんな人に
自分で銘柄を選びたい人、慣れてきた人
2つは同時に使ってOK。合わせて年間360万円まで投資できます。

「どっちを使えばいいの?」と迷ったら、まずはつみたて投資枠だけでまったく問題ありません。成長投資枠は、慣れてきて「個別株もやってみたい」と思ったときに足せばOK。最初から全部使おうとしなくて大丈夫です。

04一生で1,800万円まで、期間は無期限

「年間360万円も投資できないよ」と思った人、安心してください。NISAは焦って使い切る必要がまったくありません。2024年からの新NISAは、次の3つがとても使いやすくなっています。

年間の上限
360万円
一生の上限
1,800万円
非課税の期間
無期限

一生のうちに非課税で投資できるのは合計1,800万円まで(うち成長投資枠は最大1,200万円)。そして非課税で持てる期間に期限はなく、制度そのものも恒久的です。さらに、商品を売ればその分の枠は翌年にまた使えるようになります。

つまり、毎月3万円のような無理のないペースでも、長い時間をかけてゆっくり枠を使っていけます。少額で、長く、自分のペースで——これがNISAの基本姿勢です。

05結局、20代は何をすればいい?

ここまで読めば、もう難しくないはずです。迷ったときの、いちばんシンプルな進め方はこれです。

つみたて投資枠で、低コストの「全世界株」か「米国株(S&P500)」のインデックス投資信託を、毎月コツコツ積み立てる。これだけでも、世界中の会社にまるごと分散投資ができ、ほったらかしで複利を効かせられます。

成長投資枠は、無理に使わなくて大丈夫。個別株に興味が出てきたら、そのとき少しずつ試せばいい話です。大事なのは、完璧な銘柄を選ぶことより、早く始めて、長く続けること。20代の最大の武器である「時間」は、待っているあいだも刻一刻と減っていきます。

始める前に、ここだけは

  • 元本保証ではありません。NISAは「非課税の箱」であって、儲けを約束する制度ではありません。中身は投資なので、値下がりすることもあります。
  • 余裕資金で。急な出費に備えるお金(生活費の3〜6か月分が目安)を確保してから、残ったお金で始めましょう。
  • 制度は変わることがあります。上限額や対象商品などは改正される場合があるので、始めるときは最新の情報も確認してください。

06まとめ:まずは「箱」を用意するところから

NISAは、難しい金融商品ではなく、税金がタダになるお得な箱。中は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」に分かれていて、20代はまずつみたて枠でコツコツ始めれば十分。年360万円・生涯1,800万円・期間は無期限と、自分のペースで使える制度です。

イメージがつかめたら、あとは実際に「箱」を用意する——つまりNISA口座を開くだけ。次の記事で、その手順を一緒に見ていきましょう。

運営者

23歳・社会人1年目でNISAを始めました。「結局NISAって何?」でつまずいた当時の自分に向けて、いちばんやさしい言葉で書いています。